スマートフォンは使っているうちにバッテリーの持ちが悪くなることが多いものです。iPhoneも、購入して数年経過するとバッテリーの減りが早くなってくる現象がよく見られます。十分に充電ができないことで、バッテリー交換を検討している人もいるでしょう。そこで、iPhoneのバッテリーを交換する方法や費用、注意点などについて解説していきます。
1.バッテリー交換をする3つの方法について
iPhoneのバッテリーを交換する際、自分で行うという手段も含めて全部で3通りの選択肢があります。どの方法を選ぶべきか考えるためにも、それぞれの内容にはどのような違いがあるのか説明していきます。
1-1.Apple公式でバッテリーを交換する
安全性の高さを考えるなら、Apple公式でバッテリー交換を行うことです。この場合の安全性とは、万が一故障につながったときの適切な対処やAppleCareなどの利用を指すもので、公式以外のショップが安全にバッテリー交換ができないということではありません。ここでは、Apple公式でバッテリー交換を行う際の費用などの詳細について説明していきます。
1-1-1.Apple公式で修理を依頼するときの費用について
Apple公式でバッテリー交換を行う際、一般のショップに比べて費用が高いといわれることがあります。しかし、高い場合でも税抜きで7000円台での交換が可能です。Apple公式でバッテリー交換をするときは、機種によって実際にかかる費用は異なります。
Apple公式には、2019年10月現在で税抜き5400円と税抜き7400円の2通りの料金設定がされています。iPhoneX以降からが税抜き7400円、それより古い機種は税抜き5400円ですが、iPhoneSEより前の機種については対象外です。バッテリー交換は予約制で、Appleのリペアセンターに配送依頼をすれば送料などが別途かかることもありません。
上述した料金は、一般ユーザーの場合にかかる費用です。この他に、無償での交換ができるサポートがあるので説明します。AppleにはAppleCare+という保証が用意されています。
AppleCare+とは、製品を購入するときに加入すれば一定の修理について無償で対応してくれるサービスのことで、iPhoneにも付帯させることができます。AppleCare+の加入者であれば、バッテリー交換の料金は発生しません。これは機種に関係なくどれでも対応は可能です。
ただし、公式サイトで対象とされているのは2019年10月現在でiPhoneSEまでとなっているうえに時期によって変わることが予想されます。実際にバッテリー交換を検討する際は、Appleの公式サイトの「保証状況の確認ページ」をチェックしてみましょう。AppleCare+ の加入についても、同じページでiPhoneのシリアル番号を入力すれば調べることができます。
1-1-2.AppleCare+ for iPhoneとは?
Apple公式でバッテリー交換を行う一番のメリットは、Appleの保証プランが利用できることです。iPhoneにはAppleCare+ for iPhoneという保証プランが付いており、製品を購入した後の1年間はハードウェアの故障について保証を受けることが可能です。さらに90日間のテクニカルサポートも付いてきますから、iPhoneの操作がわからないときにも安心できます。
AppleCare+ for iPhoneに加えてAppleCare+やAppleCare+ 盗難・紛失プランの加入をすると、保証もサポートもさらに延長されます。AppleCare+は、本体が損傷したときの修理や部品交換などに低価格で対応してもらえるサービスです。しかも、最大2回まで利用することができます。
AppleCare+やAppleCare+ 盗難・紛失プランは、万が一の盗難や紛失の際にも低価格で保証してもらえるサポートです。もちろん、盗難や紛失だけでなく事故や過失で発生した故障についても手頃な料金で対応してもらえます。
AppleCare+ for iPhoneをはじめとしたAppleの保証プランを活用するには、Apple公式でバッテリー交換を行うのが適切といえるでしょう。AppleCare+ for iPhoneの保証期間内であることを確認し、そのうえでAppleの保証を活用することがApple公式を利用する大きなメリットです。
1-1-3.持ち込み修理の場合
iPhoneは持ち込みでの修理にも対応しています。バッテリー交換の場合ももちろん持ち込みが可能なので、最寄りのApple Store直営店に足を運んで交換してもらいましょう。また、Apple Store直営店以外でも、正規サービスプロバイダであればバッテリー交換は可能です。
iPhoneの修理やバッテリー交換は、持ち込みをする以外にAppleリペアセンターを利用する方法もあります。しかし、Appleリペアセンターでの修理やバッテリー交換は7~10営業日見なければなりません。
中にはそれより早く終わるケースもありますが、対応には数日かかると考えた方がいいでしょう。Appleリペアセンターに比べると、持ち込みは短い待ち時間での対応が可能です。しかし、混み具合にもよりますから、利用の前に予約をしておくと早めの交換にも応じてもらえます。
バッテリー交換や修理は、公式サイトやAppleサポートアプリの「Appleサポートへのお問い合わせ」から予約しておきましょう。また、持ち込みであっても、その場で対応ができない場合にはAppleリペアセンターでの対応になることもあります。
1-1-4.配送修理の場合
近くにApple Store直営店がない場合でも、Apple公式での修理やバッテリー交換を依頼することは可能です。その場合はAppleリペアセンターを利用することになります。Appleリペアセンターには配送が必要ですが、修理を依頼すればAppleから配送業者を手配してもらえるので集荷を待つだけです。
集荷はできるだけ希望時間に配慮してもらえるため、日中は外出できないなど店舗まで行けない人にも便利なサービスといえます。
配送は無料で、自分で費用を負担する心配は要りません。ただし、配送で修理やバッテリーなどの部品交換を行う際は、1週間~10日前後はかかると考えた方がいいでしょう。そのため、修理や交換を急ぎたい場合には向いているといえません。集荷を急いで欲しいときには公式サイトの「配送修理」アイコンから依頼することができます。
または公式サイトの「iPhone の修理 – バッテリーと電源」からも依頼は可能です。ただし、いずれの場合もApple IDが必要になるので、わからない場合は事前に確認しておきましょう。他には、Appleサポートにあるチャットや電話からも集荷の依頼は可能です。
1-2.自分でバッテリーを交換する
iPhoneのバッテリー交換は自分で行うこともできます。専用の工具と規格に合ったバッテリーさえ入手できれば無理なことではありません。しかし、電子機器の解体に慣れていない人には不向きですし、慣れていても注意したい点はいくつかあります。すでにサポートが終了している場合には自分で交換するのも一つの手段ですが、実行する前にまずデメリットを理解しておくようにしましょう。
1-2-1.自分でバッテリーを交換するときの費用と時間
バッテリー交換を自分で行うには、まずiPhoneに合ったバッテリーを購入します。他にも専用の工具類が必要ですが、いずれもネットで購入が可能です。どちらも扱うショップによって価格は違いますが、バッテリーは3000円前後、工具類は2000円前後~4000円程度で購入できます。
バッテリーと必要な工具がセットになっている製品も多いので、実際の評判なども参考にしながら選んでみましょう。バッテリーも工具類も機種ごとで異なるので、自分が使っている機種に合ったものを購入することが重要です。
自分で行う分、思い立ったときにすぐに対応できますし、何よりも費用を抑えるというメリットがあります。実際にバッテリー交換を行う手順は機種によって異なります。説明書が付属していることが多いですが、バッテリー交換の手順を説明したサイトや動画などを参考にするといいでしょう。解体に時間がかかる場合もありますが、一度経験してコツを掴めば10分程度で完了できます。
1-2-2.自分でバッテリーを交換するときの注意点
バッテリー交換を行ううえでもっとも注意しておきたいのは、一度でも自分で開けてしまうと正規の修理を受けられないということです。これは自分で行う場合だけではなく、一般の修理サービスを行っている店舗も該当します。ですから、サポートが切れている場合など、正規修理を必要としないことを前提で実施しましょう。
また、電池交換によってデータ消失の恐れも視野に入れ、あらかじめバックアップをしておくと安心できます。
iPhoneを開けると分かりますが、多くの部分をバッテリーが占めています。本体を開けたときにはバッテリーを本体から剥がす作業が必要になるため、このときに周囲に手や工具を触れないよう注意しましょう。精密部品が集結したiPhoneは、ちょっとしたことで故障の原因につながるからです。
特にWi-Fiアンテナに触れてしまうと壊れやすいので、ケース部分の両端に手を添え、内部に触れないような作業が求められます。また、iPhone7以降は防水機能が失われてしまうかもしれません。
1-3.スマホ修理店でバッテリーを交換する
iPhoneのバッテリー交換は、一般のスマホ修理店でも受けてもらうことができます。Apple公式に比べると待ち時間が少なく、サポートが切れていても対応してもらえるという点がメリットです。そこで、実際にスマホ修理店を利用したときの、バッテリー交換に関する費用や注意点について説明していきます。
1-3-1.スマホ修理店でバッテリーを交換するときの費用と時間
Apple公式の場合は機種によって2種類の料金が設定されていますが、スマホ修理店の場合は店舗ごとで料金も時間も違います。さらに機種によっても料金設定が異なるという特徴を持っています。安い店舗の場合でいえば、5000円以下で応じてくれるケースも少なくはありません。
いろいろ探していくと、Apple公式よりずっと安い店舗を探すことは可能です。また、その場で対応してくれる店舗が多く、時間があまり取れないときには便利といえます。
バッテリー交換にかかる時間もそれぞれ違いますが、目安としては10~20分程度です。自分で交換する際もこれくらいの時間でできる場合はありますが、修理に慣れたプロが行う分安心できます。ただし、混み具合や機種によってはそれ以上時間がかかる場合もあります。旅行などを控えているときや他にも不具合が見られるような場合には、時間に余裕を持って相談するようにしましょう。
1-3-2.スマホ修理店でバッテリーを交換するときの注意点
前述したように、iPhoneを自分で開いた場合やスマホ修理店で部品交換や修理を行った場合には、Appleの修理サポートの対象外になります。ですから、AppleCare+ for iPhoneやAppleCare+などのサポート期間中にスマホ修理店を利用するのは注意が必要です。
サポートの対象になっている場合には、まずAppleサポートに問い合わせてみましょう。スマホ修理店を利用することでサポートに与える影響などを確認し、それから利用した方が安心です。
iPhoneを購入したばかりで、AppleCare+ for iPhoneやAppleCare+の加入がどうなっているかわからない場合は、Appleサポートで調べてからスマホ修理店を利用しましょう。ただし、購入後何年も経過している場合や保証内容を消化しているなど、すでにサポートから外れているなら心配は要りません。AppleCare+に加入していない場合も同様です。
いずれにしてもAppleの対象外になるため、その場合はスマホ修理店を利用した方がいいでしょう。バッテリー交換はもちろんですが、それ以外の修理が必要なときにも柔軟な対応が期待できます。
2.交換を依頼する前に準備しておきたいポイント
iPhoneのバッテリーを交換するときは事前準備が必要です。そのまま出してしまうより、あらかじめきちんと準備をすることでスムーズな修理やバッテリー交換ができます。店舗に持ち込む場合と配送修理を行う場合では、それぞれどのような準備が必要なのか説明していきます。
2-1.持ち込みする場合の注意点
Apple Store直営店に持ち込みをした場合でも、修理状況によってはAppleリペアセンターへの配送が必要になることもあります。そうなれば、7~10営業日はかかってしまうかもしれません。予想以上に日数がかかってしまうことも想定して、あらかじめバックアップを取っておきましょう。
また、Apple製品の修理などをApple公式に依頼する場合にはApple IDが必要になります。Apple IDとはApple製品を管理するために必要なもので、わからないと依頼自体できないことがあります。
修理を依頼する前にApple IDを確認し、わからないときは再び登録しておきましょう。Apple IDはiPhoneの初期化が必要なときや「iPhoneを探す」などの機能をOFFにするときにも必要です。また、修理を依頼する際は本人確認の書類が必要になる場合があります。運転免許証や保険証などの書類も用意しておきましょう。通電に必要なアクセサリー類も忘れてはいけません。Apple公式でバッテリー交換を依頼する際は、購入の証明として購入時のレシートを用意していくと受付がスムーズに進みます。
2-2.配送修理を依頼する場合の注意点
配送修理でバッテリー交換をする場合の準備としては、まず、iPhoneのデータのバックアップを取っておくことが重要です。配送で修理に出すには、一時的にiPhoneが手元から離れることになります。重要なデータはもちろん、Apple Watchで交通系ICカードを使っている場合は削除しておきましょう。
また、保護フィルムやケースなど後からつけたものも必ず外しておいた方がバッテリー交換や修理がスムーズです。その他には、iMessageをOFFにしたり、iPhoneを初期化したりしておくことも忘れてはいけません。これらのことが、配送修理を依頼する際に注意しておきたいことですが、他に必要なことはないかどうか、依頼するときに確認しておきましょう。
バッテリー交換ならアイサポで!
iPhoneのバッテリー交換を行う方法は主に3通りあります。自分に合った修理方法を選ぶことが重要ですが、手軽に修理やバッテリー交換を行うときはスマホ修理店を利用すると便利です。アイサポであれば待ち時間が少なく、最短10分程度でのバッテリー交換や修理に対応できます。
サポート切れの場合や手軽にバッテリー交換をしたいときにはアイサポの利用を検討してみましょう。
その他にも以下の症状に当てはまるものがあればお問合せください。
・バッテリーがすぐ切れる
・電源がいきなり落ちる
・充電してもすぐにバッテリーが切れる
・バッテリーの充電が遅い
・バッテリーが膨張している
・バッテリーが発熱している
・バッテリーの充電が遅い