iPhoneをより安く使いたいなら、格安SIMを利用することがおすすめです。
格安SIMはその名の通り、安く利用できるSIMのことで、大手キャリアと契約するよりも月々の利用料金を抑えることができます。ただ、すべてのiPhoneで格安SIMが使えるわけではなく、また安く利用できるからこそさまざまな制約があるのも格安SIMの特徴です。ここでは、iPhoneで格安SIMを使う際の条件や、それに伴う確認作業などについて紹介します。
格安SIMのメリットとデメリットを確認しよう
格安SIMでiPhoneを使う最大のメリットとしては、何といっても月額料金を大幅に安く抑えることができるという点です。これまでの高い携帯料金に不満のある人は、格安SIMを利用することでiPhoneを安く使用することができるようになります。
また、大手キャリアの場合、いわゆる2年縛りという条件で契約を結ぶことになります。つまり、2年間はそのキャリアと契約が続くことになり、途中で解約すると違約金や手数料が発生するシステムです。
一方、格安SIMの場合、この2年縛りがありません。そのため、他社に乗り換えても違約金などが発生せず、契約に縛られない柔軟な乗り換えが可能になるのです。もちろん、格安SIMにもデメリットはあります。たとえば、大手キャリアの提供するメールアドレスが使えなくなったり、LINEアプリでID検索ができなくなったりもします。格安SIMでiPhoneの利用を考えているなら、こうしたメリットとデメリットをよく吟味したうえで検討するようにしましょう。
手持ちのiPhoneは格安SIMが使える?条件をチェックしよう
iPhoneで格安SIMを使うには、いくつか条件があるので事前にチェックしておいてください。まず、手持ちのiPhoneで格安SIMが使えるかどうか確認します。
大手キャリアでiPhoneを購入した場合、それぞれのキャリアで格安SIMが使えるかどうか条件が異なります。たとえば、DoCoMoで購入したiPhoneの場合、どの型番でも格安SIMを使うことができますが、auやSoftbankの場合は型番によっては格安SIMが使えないことがあります。
auの場合は、iPhone5s以上、Softbankの場合はSIMロックが解除されているiPhone6s以上であることが条件です。
Apple StoreではSIMフリーのiPhoneを購入できますが、格安SIMを使うためにはiPhone5s以上である必要があります。
格安SIMを使えるiPhoneを持っていない場合はどうすればいい?
条件を確認した結果、手持ちのiPhoneでは格安SIMを使えないことがわかった場合は、格安SIMの使えるiPhoneを別途手に入れなければなりません。まず、格安SIMを使うためには、SIMフリーのiPhoneを手に入れる必要があります。SIMフリーのiPhoneは、Apple Storeで購入することができます。近くにApple Storeがない場合は、オンラインでも購入できるので調べてみましょう。
また、大手キャリアでiPhoneを購入したあとに、SIMロックを解除してiPhoneをSIMフリーにするという手もあります。SIMロックを解除するためには、それぞれのキャリアに問い合わせて手続きをする必要があります。SIMロックを解除できれば、大手キャリアで購入したiPhoneでも格安SIMが使えるようになります。
格安SIMの種類について!データSIMと音声SIMの違いを知ろう
格安SIMには大きく分けて2つのタイプがあります。ひとつはデータ通信専用のデータSIM、もうひとつは音声通話にも対応している音声SIMです。
大手キャリアと契約している場合、それぞれのキャリアが提供する電話番号を使って、いわゆる3G音声通話をすることができました。音声SIMは従来のキャリア契約時と同じように、3G音声通話を利用することができる格安SIMです。
一方のデータ通信専用のデータSIMでは、3G音声通話をすることはできません。しかし、データSIMであっても、IP電話サービスや無料通話アプリを利用すれば通話をすることは可能です。
それまでの電話番号を格安SIMでも引き続き使いたいなら音声SIM、専らSNSなどのデータ通信ツールとしてiPhoneを利用するならデータSIMと、それぞれの事情を考えてどちらにするか選択するといいでしょう。
現在の電話番号を使い続けたいなら!MNPを申し込もう
大手キャリアから格安SIMに移行する際、現在の電話番号が使えなくなってしまうことがあります。
現在の電話番号を格安SIMでも引き続き使いたいのであれば、事前にMNP(モバイル・ナンバー・ポータビリティ)に申し込みをしなければなりません。引越しをするときに役所に転出手続きをするように、電話の引越しにも転出手続きがあります。
まず、契約しているキャリアに問い合わせをしてください。キャリアに問い合わせをすると、MNP予約番号というのを教えてもらえます。この番号を、格安SIMを挿入したiPhoneの設定で入力すれば、引き続き現在の電話番号を使えるようになります。ただ、MNP番号は発行してから15日間が有効期限です。期限が切れたらまた問い合わせをして手続きしなければいけないので、MNPへの申し込みは格安SIMを手に入れてからするようにしましょう。
格安SIMはiPhoneに挿入するだけではダメ!APNを自分で設定しよう
大手キャリアの場合、SIMカードをiPhoneに挿入するだけで通話や通信を利用することができました。しかし、格安SIMの場合、SIMカードを入れるだけではiPhoneを使えるようにはなりません。自分で設定をしなければいけないのです。
格安SIMをiPhoneに挿入したら、APN(Access Point Name)を設定してあげましょう。APNの設定方法は、契約した格安SIMの販売事業者のサイトからファイルをダウンロードするのが通常です。そのため、まずは契約した格安SIMのサイトに行きましょう。マニュアルを確認しながら、必要なファイルをインストールすれば通話やデータ通信ができるようになります。
下準備をしておけば安心!iPhoneで快適に格安SIMを使おう!
格安SIMは、SIMロックの解除をしなければいけなかったり、電話番号を引き継ぐためのMNP手続きが必要であったりなど、いろいろな作業をしなければいけないのは事実です。しかし、一見わずらわしくも見えるこうした作業も、しっかりとした準備をしていれば意外と簡単に手続きを完了させることができます。
iPhoneで格安SIMを利用できれば、割安かつ快適にスマホを楽しむことができるようになります。格安SIMにもそれぞれ違いがありますから、自分にあった格安SIMを使えるようにしっかりと準備をしておくようにしましょう。