いまやiPhoneに代表されるスマホは単なる電話というだけでなく、情報収集やショッピング、カメラにゲームと多彩な用途に活用できます。撮りためた写真や友人知人の連絡先などの情報もつまっており、なんとしてもデータの消失を防ぎたいと思う人も多いでしょう。今回はそんな人々のために、iPhoneのデータ復元方法の手順をはじめ、バックアップの方法や水に濡れた際の対処法などを紹介していきます。
1.iPhoneのデータが失われる事例
iPhoneは、さまざまなデータを保管できる便利な媒体ですが、使い方によっては内部のデータが消失してしまうこともあります。たとえば、本来なら保存したかったデータなのに誤って削除してしまうといった人為的なミスです。操作を急ぐあまり、うっかり「保存」ではなく「削除」をタップしてしまったという人も多いのではないでしょうか。また、落下させたりぶつけたりしてデータが消えてしまうケースも珍しくありません。iPhoneは、複雑な構造で成り立つ精密機械であるため、落下などの衝撃には弱いのです。
さらに、盗難などによってiPhoneを紛失したことにより物理的な意味でデータがなくなったり、水に濡れてデータが破損したりすることもあります。誤操作によるリカバリーモードのせいで、気づかないうちにデータが消えてしまうケースもあるでしょう。リカバリーモードとは、iPhoneのシステムに不具合が生じた際、不具合を改善するためのモードのことです。システムエラーの発生やiOSアップデートの失敗などのほか、ホームボタンを押したまま充電するとリカバリーモードに入ってしまうケースもあるので注意しなければなりません。このほか、iPhoneの原因不明の故障により、突然データが失われてしまう事例もあります。
このように、iPhoneはさまざまな原因でデータが失われる可能性があるため、他人事だと楽観視するのはおすすめできません。いざというときに備え、データを守ったり復元したりするための対策をしておくことが大切です。
2.データの復元方法1:iCloudからの復元
万が一、大切なデータが消えてしまうと非常に困りますよね。データは、形として残しにくいので一度消えると取り戻せないと思いがちですが、そうとは限りません。iPhoneの場合、「iCloud」を利用すればデータを復元できる可能性もあるのです。iCloudとは、iPhone内に保存されたデータをインターネット上に保存し、パソコンなどほかの端末からもアクセスしてデータを利用できるというサービスです。iPhoneだけでなくインターネット上にもデータが残るため、iPhoneが破損してもデータを失う心配がありません。
このiCloudからデータの復元を行う場合、端末のコンテンツなどはすべて消去しておきましょう。データの復元は、端末が初期化された状態でないと始められないのです。まず、「Appとデータ」が表示されるまで画面の指示にしたがって進み、「iCloud バックアップから復元」を選んでApple IDを入力およびサインインをします。すると、バックアップされているデータが表示されるため、復元したいデータを選択して復元を始めましょう。このとき、iOSのアップデートが必要な場合は、画面の指示にしたがってまずアップデート作業をしなければなりません。
復元作業が始まったら、終了するまで決してインターネット接続を切らずに待ちましょう。途中で接続が切れてしまうと、データがうまく復元できないばかりか、iPhoneが故障してしまう恐れもあります。その後、Appで購入済みのコンテンツを復元しますが、パスワードが分からない場合は後からサインインすることも可能です。
3.データの復元方法2:iTunesからの復元
iPhoneのデータをパソコンにバックアップしていた場合、「iTunes」からデータを復元することもできます。iTunesは本来音楽や映像を視聴するためのツールですが、パソコンに保存されている音楽や映像のファイルをiPhoneと同期したり、写真や文書のファイルなどを転送したりする機能もあります。これらの機能を生かし、iPhoneのデータを復元できるというわけです。
まずは、バックアップに使用したパソコンからiTunesを開きましょう。iPhoneとパソコンをUSBケーブルでつないでiTunesに接続し、iTunesの画面にiPhoneが表示されたらそれを選択します。すると、画面に「バックアップを復元」という表示が出てくるため、クリックしてバックアップされたデータを確認しましょう。目当てのデータを見つけたら「復元」をクリックし、作業が終わるのを待つだけです。バックアップデータが暗号化されている場合は、別途パスワード入力を求められるケースもあります。復元が終わってiPhoneが一度再起動した後は、パソコンとの同期が行われるので、すべてが終わるまで接続したままで待つようにしましょう。
4.データの復元方法3:復元ソフトの使用
iCloud、iTunesのどちらも、データを復元するためにはあらかじめバックアップをしておかなければなりません。しかし、「そのうちバックアップしよう」とのんびりしているうちにデータが消えてしまった場合などは、復元を諦めるしかないのかと青くなってしまいますよね。実は、iPhoneは機種によってバックアップをしていなくてもデータを復元できるケースがあるのです。それは、専用の「復元ソフト」を使用するという方法。復元ソフトを入れて起動させたパソコンにiPhoneをつなぎ、iPhone内に残ったデータを引き出すことができます。ソフトによっては、iPhoneの電源が入らないほど故障した状態でもデータを復元できる場合もあります。
ただし、復元ソフトさえ使えば確実にデータを取り戻せるというわけではありません。データやiPhoneの状態によっては、復元ソフトを使用してもすべてを元通りに復旧できないこともあるので、期待しすぎないようにしましょう。
5.データの復元方法4:修理業者へ依頼
原因不明の故障でデータが消えてしまった場合、今回うまく復元できたとしても根本的な解決にはなっておらず、後日再びデータが消えてしまう可能性があります。安心してスマホを使い続けるためにも、データが戻ったからといって故障を放置するのではなく、きちんと修理したほうが良いでしょう。データが消えたままのiPhoneも、故障を修理することでデータが復元するケースもあります。とはいえ、ユーザーが自分でiPhoneの修理に手を出すのはおすすめできません。iPhoneの内部までチェックして適切な修理を行うのは、知識や経験のない素人には難しいものです。
無理に修理しようとして逆に状態を悪化させてしまう恐れもあるので、専門の修理業者に依頼するようにしましょう。専門業者であれば、修理だけでなくデータ復元をメインとしたメニューを取り扱っているところもあります。必要な作業をピンポイントで依頼できるので、費用の節約にもなるでしょう。また、水没などでデータが消えた場合は、時間の経過とともに内部にサビが広がって取り返しがつかなくなります。一刻も早く修理を行うことでデータ復元の可能性を上げることができるため、やはり専門業者へ依頼したほうが安心です。
6.水に濡れてしまった場合はすぐに応急処置!
iPhoneに限らず、携帯電話のユーザーであれば「水没」や「水濡れ」を一度は経験したことのある人も多いのではないでしょうか。入浴中に落としたり洋服のポケットに入れたままうっかり洗濯したり、コップの飲み物をこぼしたり、意外と水による被害は多いものです。データ消失でよく聞かれる原因ですが、水に濡れたからといって必ずしもデータが消えるわけではありません。すぐに応急処置を行うことで、データを復元できる可能性もあるのです。iPhoneが水に濡れてしまったら、まずはすぐに電源を落としましょう。これにより回路のショートを防ぎ、データが完全に破損するのを防げる可能性が高まります。
その後、iPhoneの使用に欠かせないSIMカードを抜き、濡れている場合は丁寧に水を拭き取りましょう。内部をしっかりと乾燥させるために、米袋の中に入れたりシリカゲルなどの乾燥材と一緒に密閉容器に入れたりすると効果的です。これらの処置でデータが復元するケースもありますが、あくまでも応急処置をしたに過ぎません。もし内部に水が残っていれば、やがてサビが広がって故障する恐れもあるため、応急処置が終わったら修理業者に持って行って本格的な内部クリーニングやバッテリー交換などの修理を依頼しましょう。
7.水に濡れてしまった場合の注意点
iPhoneが水に濡れてしまった場合の対処方法には、いくつか注意したい点があります。まず、データが破損していないか確認しようとして、慌てて充電することはやめましょう。水は、電気を通しやすくするため、濡れた状態で通電させるとiPhone内の回路がショートしてしまう可能性があります。深刻な故障を引き起こす恐れがあるため、充電するのではなく電源をすぐに落としたほうが安心です。また、内部を乾燥させるためにドライヤーを使うのもおすすめできません。熱風により、本体や内部の部品が変形したり不具合が生じたりする危険性があります。
さらに、水気を飛ばそうとiPhoneをブンブンと振ることもやめたほうが良いでしょう。内部で水が広がり、無事だったパーツまでダメになってしまうことがあります。普通に電源が入ったとしても、アプリの頻繁なアップデートやデータ保存、電話の使用などを避けることも大切です。その後サビが広がるなどして使用不可の状態になった場合、データ復元が難しくなる場合があります。
8.バックアップを取る方法
iPhoneのデータが消えてしまったとしても、きちんとバックアップを取っていれば安心です。いざというときに慌てないためにも、どのようにバックアップを取れば良いのか知っておきましょう。
8-1.iCloud
iPhoneのデータをバックアップするなら、5GBの容量まで無料で利用できる「iCloud」が便利です。iPhoneの「設定」に進むと表示される自分の名前をタップし、その先で「iCloud」を選択します。その後、「iCloudバックアップ」をオンに設定し、「今すぐバックアップを作成」をタップするとバックアップの作成が始まります。なお、バックアップ作成中にiPhoneを操作すると、作成時間が長引いたりバックアップが正しく作成されなかったりする恐れがあるため注意が必要です。バックアップの作成にかかる時間は、データの量やWi-Fi環境によって異なるので、操作しなくても良い時間帯などを見計らって作成するようにしましょう。
8-2.iTunes
パソコンを持っている場合は、「iTunes」を利用してバックアップを取ると良いでしょう。パソコンでインターネットに接続してiTunesを開き、「自動同期」がオフになっていることを確認してからiPhoneをつなぎます。自動同期がオンになっていると、iPhoneにつないだ瞬間に自動的に動機が始まり、バックアップが重複したりデータが消えたりする可能性があるので注意が必要です。無事にiPhoneとパソコンをつないだら、iTunesの「今すぐバックアップ」を選択するだけでバックアップの作成が始まります。
問題なくバックアップされたか確認したい場合は、iTunesの「編集」から「設定」へ進み、その後「デバイス」から「デバイスのバックアップ」をチェックしましょう。なお、ダウンロードしたアプリや音楽はバックアップできないので、復元したいときは基本的に再ダウンロードする必要があります。
9.アイサポに修理を依頼しよう!
iPhone修理をどこに依頼すれば良いか悩んでいる場合は、「アイサポ」がおすすめです。アイサポのどのような点が優れているのか、その魅力を具体的に見ていきましょう。
9-1.アイサポの特徴
アイサポは、iPhone修理に特化した業者であり、高い専門知識と経験を生かしてさまざまなトラブルに対応してくれます。全国に90店舗を展開しているだけでなく宅配修理にも全国対応しているため、近所にiPhone修理を依頼できる業者がいないという場合でも安心です。部品単位で修理するため料金も割安ですし、提示される料金には作業費も含まれているため、高額請求などのトラブルに巻き込まれる心配もありません。宅配修理を利用した場合、往復の送料や代引き手数料などがかからない点もうれしいですね。予約不要で持ち込み即日修理も可能であり、修理内容によっては何と最短10分で修理することもできます。
このような手厚いサービスにより、アイサポは顧客満足度や価格満足度、スピード満足度において2018年度と2019年度の2年連続No.1を獲得しています。高い実績と評判を誇り、非常に信頼のおける修理業者なので、初めてiPhoneの修理を依頼する人でも安心して任せられるでしょう。
9-2.アイサポでの水ぬれ修理について
水没したり水に濡れたりしたiPhoneの場合、アイサポでは主に分解してから乾燥する修理を行います。iPhoneの状態などによって異なりますが、修理時間は最短で120分から、料金は税別で4980円からというケースが多いです。基本的には、データも元通りの状態になるように修理を行ってもらえます。しかし、状況によっては初期化が必要になることもあるので覚悟しておきましょう。また、回路のショートなどにより修理が不可能だった場合は、乾燥作業費として1000~3000円のみかかります。
10.正しい対処でデータを復元しよう!
写真や連絡先、スケジュールなど、現代人のiPhoneにはさまざまなデータがつまっています。それが消えてしまえば取り返しがつかなくなることも多いので、事前にバックアップを取っておくことが大切です。万が一、iPhoneが故障したり水没したりした場合は慌てて自分で何とかしようとするのではなく、修理業者に依頼するなど正しい対処を行い、データを復元するようにしましょう。”
その他にも以下の症状に当てはまるものがあればお問合せください。
・水没して動かない
・画面の表示がおかしい
・タッチパネルが反応しない
・タッチパネルがおかしい
・画面に水が入った