iPhoneとハッキングは無縁だと思われがちです。しかし、インターネットが利用できる環境にある以上、パソコンだけでなくiPhoneもハッキングされる危険性があるということは知っておかなければなりません。この記事では、大切なiPhoneがハッキングされないよう、今日から取り入れることができるセキュリティ対策をいくつか紹介していきます。
iPhoneがハッキングされたら…
iPhoneがハッキングされてしまうと、加害者側から遠隔で端末を操作することができるようになってしまうため、あらゆる被害が出る可能性があります。
まず想定されるのは、自分の個人情報と電話帳に登録している知人の個人情報の流出です。これにより、知人に不審者から連絡が入るリスクがありますし、LINEやFacebookなどのアカウントが乗っ取られてしまう危険性も出てきてしまいます。
また、Apple Payなどにクレジットカード情報を登録している場合は金銭的な被害が出る可能性も否定できません。
それだけでなく、盗聴や盗撮をはじめ、位置情報の特定までも可能となるケースもあり、最悪の場合、犯罪に巻き込まれてしまう恐れもあるでしょう。
もちろん、ハッキングされたからといって必ずすべての被害が出るとはかぎりません。しかし、こういったリスクがあるということは常に頭に入れておきましょう。
こんなときはハッキングを疑うべき
iPhoneがハッキングされてしまった場合、身に覚えのない何らかの現象が起こります。
中でももっとも多いのは、「来るはずのない通知が届く」というケースです。したがって、登録した覚えのないサイトからの登録通知や、見覚えのないメールアドレスが登録されてしまった旨を知らせる通知が届いた場合、いの一番にハッキングを疑ったほうがよいかもしれません。そして、そのような現象が起きたときには、大きな被害が出る前にApple IDのパスワードが変更されていないかなどもすぐに確認すべきです。
パスワードでハッキングを防ぐ
ハッキングの被害を受けないためには、まずは推測の難しい文字列で構成されたパスワードを用いるのが効果的です。「0000」や「1234」といった初期状態の文字列では何の意味もありませんし、誕生日などの予測されやすいものもできる限り避けましょう。
また、いくら複雑な文字列を用いていてもそのパスワードを複数のサービスで利用するのは大変危険です。1つのパスワードが破られると、同じパスワードを使用しているすべてのサービスで被害が出るリスクがあるため、サービスごとに違うパスワードを用意することをおすすめします。さらに、パスワードを定期的に変更するのもハッキング対策としては非常に有効です。
一定期間ごとにパスワードの見直しを行う習慣をつけておきましょう。
設定でハッキングを防ぐ
iPhoneではパスコードで画面にロックをかける以外にも、セキュリティを強化する手段として「Apple IDの2段階認証」という機能を利用することができます。この設定を行うことにより、パスワード入力と本人認証を行わなければApple IDを使う各種サービスの利用ができなくなるため、ハッキング対策としては非常に有効です。
iPhoneからすぐに設定可能ですので、まだの人は取り入れておきましょう。まずはsafariから「Appleアカウントの管理(URL:https://appleid.apple.com/#!&page=signin)」にアクセスします。Apple IDとパスワードを入力してサインインして、「Apple IDを管理」、「パスワードとセキュリティ」と進み、2ステップ確認の項目から「利用を開始する」を選択するだけ設定は完了です。
ハッキング防止にはこんなことも有効
普段からちょっとしたことを意識しておくだけで、ハッキング被害を未然に防げる可能性は高まります。まずは送信元が不明の怪しいメールを開いたり、本文中に記載されている不審なURLへアクセスしたりするのは絶対に控えましょう。App Storeを経由していないアプリのインストールや使用もハッキングの被害に遭う危険性があるためおすすめはできません。
また、信頼できない公衆Wi-Fiには接続しないよう、必要ないときはWi-Fiをオフにしておく必要もあります。
大半のハッキング被害はインターネットを経由して起きているため、これら3つの対策を普段から実施しておくだけでもリスクは大幅に下げることが可能です。
そして最後に、不用意にiPhoneを他人に貸す行為も危険だという認識を持っておきましょう。いくら気心が知れた友人であっても、何かの拍子で怪しいサイトにアクセスしてしまう可能性もゼロではありません。端末の管理には常に細心の注意を払っておきましょう。
ハッキングを防ぐにはまず意識を変えよう!
ハッキングの被害に遭わないためには「自分には関係ない」と思わず、インターネットを利用している以上は常に危険が差し迫る環境にあるという意識を持っておくことが重要です。
Apple IDの2段階認証や、パスワードの文字列を推測の難しい複雑なものにしておくなどの対策は今すぐに実行可能なので、ハッカーの魔の手から大切なiPhoneを守るためにも積極的に取り入れておきましょう。